Ibrik

2023/07/16Item::Pot

イブリック


トルココーヒー専用の小鍋の名前が CEZVE(ジェズヴェ) で、地域によって Ibrik(イブリク) などとも呼ばれます。
日本ではイブリックという名称が一般的のようなので、そちらに合わせました。

2013年「トルココーヒーの文化と伝統」として、ユネスコの無形文化遺産に登録されています。

泡の消えたターキッシュコーヒーは「顔のない人」にたとえられ、まずいものとされているようです。泡を消さずに煮出すことが、おいしく入れるコツとのこと。

抽出方法

基本

  • 冷たい水を使う。
  • 火にかける前にしっかりとかき混ぜる。
  • 弱火でゆっくりじっくり煮立たせる。
熱源は、伝統的には炭火や熱した砂を使うようです。
なかなか手を出しにくいので、ガスコンロで十分です。

砂糖の量

トルコ式の砂糖の量は4段階あります。
シェケルリ(ŞEKERLİ)
砂糖入り・角砂糖2個
オルタ・シェケルリ(ORTA ŞEKERLİ)
中位砂糖入り・角砂糖1個
アズ・シェケルリ(AZ ŞEKERLİ)
少し砂糖入り・角砂糖半分
サーデ(SADE)シェケルスィズ(ŞEKERSİZ)
砂糖無し

ミルク

ストゥル・トゥルク・カフェスィ(Sutlu Turk Kahvesi)
水を牛乳に変えて、牛乳だけでトルココーヒーを煮出して作ります。

歴史

15世紀にイエメンで生まれたコーヒーが、16世紀にトルコに伝わり、16世紀半ばにオスマン帝国の首都、イスタンブールで流行。
イスラム教徒いよってトルコに始まり、中近東諸国などで広まる。
この時の飲み方が、いまでも受け継がれるターキッシュコーヒー。
オスマン帝国時代にはギリシャも支配下にあり、グリークコーヒー(ギリシャコーヒー)として同じ形式の飲み方が存在する。

占い方

小さいトルココーヒーのカップを逆さまに置きます。
カップに残ったコーヒーの粉の形を見て占うトルココーヒー占いで、ファル(FAL) と言うようです。

占い方ですが、トルココーヒーを飲み終わった後、ソーサーをコーヒーカップに被せ、自分の願いを一つ心の中で強く思いながら、カップを3回時計回りに回し、ソーサーごとひっくり返し少し待った後、カップ中の粉の形を見ながら運勢を占います。

カップの下部は過去、上部は将来を表すとのこと。

参考

書籍

コーヒーの化学

サイト

https://turkish.jp/blog/turkishcoffee/