Tera Term 設定変更の保存

2021/10/02 19:01 Tera Term::使い方

Tera Term 設定変更の保存



Tera Term の設定は、変更しただけでは次回起動時に反映されません。
一時的な設定変更と恒久的な設定変更は、分けて考える必要があります。
また、デフォルトで読み込まれる設定と個別に読み込ませたい設定も、分けて考える必要があります。

ひとつの設定変更を、全ての Terminal に反映してしまうと不都合*1 があるため、セッション接続後は Terminal ごとに設定を変える必要があります。

この考え方は、マクロを利用する場合も同じです。

設定の保存方法

設定変更した内容を保存するため、メニューから「設定(S)」→「設定の保存(S)...」を選択します。

設定保存選択
設定保存選択

保存した設定を次回の起動時から読み込ませるために、TERATERM.ini *2 のまま「保存(S)」をクリックします。

設定保存先選択
設定保存先選択
保存先の違いによる Tera Term の挙動の違いは、以下を参照してください。

設定の保存先 (デフォルト)

基本となる「設定の保存先」はあります。
マイドキュメント
Tera Term は、まずマイドキュメントから TERATERM.ini を探します。
C:\Users\Default\Documents\TERATERM.ini
これは、複数のユーザが同じ設定を共有するような、限られたアクセス端末で異なるユーザに対し、接続設定を指定することができるという意味で有用です。
ただし、現状は仮の設定という扱いのため変更される可能性があります。
プログラムのインストール先
マイドキュメントに TERATERM.ini がない場合、Tera Term がインストールされたフォルダにあるものを利用します。
C:\Program Files (x86)\teraterm\TERATERM.ini
これも削除されていた場合、すべてデフォルト設定で起動します。

設定の保存先 (ユーザ・カスタム)

任意の場所に、任意の名前で設定ファイルを保存することも可能です。
その場合は起動時にオプションとして指定したり、接続後に読み込んだりする必要があります。
設定の読み込み (1)
Tera Term 起動時に、オプションとして設定ファイルを読み込ませる方法があります。
起動時にオプションとして読み込む方法は Tera Term の起動と終了 を参照してください。

マクロを利用する場合も、起動時にオプションとして読み込むことになります。
設定の読み込み (2)
セッション接続後でも、設定ファイルを読み込むことが可能です。
設定ファイルの読み込みは、メニューから「設定(S)」→「設定の読み込み(R)...」で読み込みたい設定ファイルを選択し、「開く(O)」で、現在開いている Terminal に内容を反映します。

なお、設定内容によっては、起動時に読み込んでいなければ有効にならない設定 *3 もあります。
使いたい機能によって、設定ファイルの読み込みタイミングに注意してください。

*1 : たとえばアクセス先によって背景色を変えたいといった要望に応えられなくなることがあります。

*2 : 詳細は teraterm.ini を参照してください。

*3 : 例えば Xクライアントアプリケーションの転送は、セッション開始前に設定を有効化して利用するもの。

Tera Term ヘルプ

2021/10/02 18:06 Tera Term::使い方

Tera Term ヘルプ

Tera Term に付属しているヘルプファイルのことです。
通常は Tera Term ヘルプを参照すると、かなりの確率で解決します。

でも、なぜか参照されることの少ない、不遇なファイルです。

メニューの「ヘルプ(H)」から「目次(I)」を選択することで参照可能です。

言語の種類

Tera Term ヘルプは現在、英語と日本語の 2 種類が用意されています。

ヘルプファイルの開き方

日本語でインストールした際、英語版ヘルプを見たいときの方法は 2 種類あります。
ヘルプファイルを直接開く
Tera Term をインストールしたフォルダに「teraterm.chm」「teratermj.chm」があります。

「teraterm.chm」が英語版です。
「teratermj.chm」が、日本語翻訳版の位置付けになっています。

現在のオープンソース版 Tera Term 以前の Tera Term Pro 2.3 は、英語版しかなかった時代があります。
環境を英語版に設定する
メニューの「設定」から「全般(G)...」を開きます。

日本語環境設定


ここで「言語UI(U)」を Default.lng に変更します。
(環境変更において「言語(L)」は、変更してもしなくても差し支えありません)

英語環境設定


「OK」をクリックすると、インターフェースが英語版に切り替わります。

メニューから「Help」→「Index」を参照すると、英語版ヘルプファイルが開きます。

2019/08/12(月)Tera Term の「リンク」と「接続」


Tera Term の「リンク」と「接続」

Tera Term は、複数のプログラムで構成されていて、相互にプロセス間通信をすることで成り立っています。

Tera Term のヘルプから画像を引用します。

Tera Term モジュール構成
Tera Term モジュール構成

上記の図からは Tera Term 本体 (ttermpro.exe) と Tera Term マクロ実行プログラム (ttpmacro.exe) が異なることがわかります。
「リンク」と「接続」の違いを説明する上で、これの理解が必要になります。

リンク

Tera Term マクロ実行プログラム (ttpmacro.exe) から見た Tera Term 本体 (ttermpro.exe) へのアクセス有無を「リンク」と呼んでいます。
このため、マクロが Tera Term 本体へ通信している状態を「リンクしている」と呼び、マクロが Tera Term 本体へ通信していない状態を「リンクしていない」と呼んでいます。

リンクするためには ttpmacro.exe が connect 等で ttermpro.exe と DDE によるプロセス間通信を行う必要があります。
DDE については、このページの下部にもう少し技術的な内容を書いたのでここでは省略します。

また Tera Term を終了した場合、デフォルト設定では併せてリンクも終了するようになっています。

Point:
DDE による Tera Term 内アプリケーション同士のプロセス間通信。

接続

Tera Term 本体が「Tera Term を構成するプログラム以外」のサーバやスイッチングハブ等と通信している状態を「接続」や「アクセス」と呼んでいます。

Telnet や SSH 等のプロトコルで通信している状態ですね。

Point:
TCP/IP による通信。

DDE

DDE (Dynamic Data Exchange) は日本語で「動的データ交換」とも呼ばれる Windows 2.0 (1987年) の時代に発表されたプロセス間通信のメカニズムです。

DDE 通信から見た Tera Term の「リンク」は Tera Term 本体がサーバ、マクロ実行プログラムがクライアントになっています。
サーバ - クライアントモデルで通信していると書くと TCP/IP による Telnet や ssh との通信と混乱しかねませんが、実のところ概念は同じものでも利用している技術が異なります。

OLE (Object Linking and Embeddin) の登場以降では活躍の場が少なくなったものの VBA といったマクロを介さず利用できることから 2017 年 10 月にはセキュリティ研究者が DDE を悪用したマルウェア拡散手順を公開、2017年12月には Word の DDE 機能がデフォルトで Disable される*1という変遷がありました。

https://portal.msrc.microsoft.com/en-US/security-guidance/advisory/ADV170021

この攻撃手法については https://www.ipa.go.jp/files/000063813.pdf に詳しいため、参照いただければ幸いです。
参照先の PDF では「この文書には、他のファイルへのリンクが含まれています。リンクされたファイルのデータでこの文書を更新しますか?」といったダイアログボックスが表示されていることがわかります。

これらのことから、セキュリティの向上という名目で DDE が無効化される流れも想像できます。
Windows で DDE が利用できなくなると Tera Term マクロが動作しなくなります。

*1 : Excel や Outlook は、現在でも DDE を利用可能。

2019/07/28(日)Tera Term 執筆者一覧

2021/05/08 18:16 その他::メモTera Term::index

Taro Sample

サンプル(さんぷる) 太郎(たろう) さん

連絡先

メールアドレス (Domain: example.jp)
example

備考

スパムメール対策で、メールアドレスにドメインを付与していません。
送信する場合は @とともにドメイン (Domain: xxxx) を付与する必要があります。
この例であれば example@example.jp になります。

なお example.jp は、例示用ドメインとして jprs が予約しています。example@example.jp へのメールは送信不能です。
https://jprs.jp/faq/use/

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2019/07/18(木)Tera Term 仕様外の仕様


日本語環境選択時の Tera Term 英語表記について

Tera Term ヘルプを見ていて、日本語表記でも英語表記が混じっているのが不思議だったものの、変更履歴を追っていて以下の記述を見つけて納得。
  • いまのところ日本語版ヘルプでも UI に言及するときは英語の表記名を記述しているので修正
Commit: 7746 - ttssh2 (svn) - Tera Term - OSDN
他にも、いろいろ規則めいたものがあるのかも。